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SUN’s Tiny House

SUN’s Tiny House

徒然【い】思い出した


*思い出した*

徒然-猫

大切なヒトやコが☆になったら
たいてい
そのヒト(コ)の残した物をスグには片づけられない
そんな気になれない
そのヒト(コ)の気配をそのままにしておきたいから
忘れたくないから
なくしたくないから

「現実だと受け止めたくないから」

でも、そのままにしてると
何を見ても、見るもの全てが
想い出を語るから
そのヒト(コ)だけが居ないことが
こんなにもカナシイ

何を見ても
ナミダが出る


ワタシは
その仔が居なくなったときに
全て片づけた
スグに

「耐えられなかったから」

その仔が使っていたトイレも
その仔のお皿や水入れも
私のベッドのそばに置いてた水入れも
その下に敷いていたマットも

あの仔が使っていたものは全部
目に付かないところにしまった

それでも悲しかった
涙が止まらない

居ないことが
こんなにツライなんて

会えないことが
こんなにサミシイなんて

こんなに悲しいのは
こんなに泣いてばかりいるのは
ダメなのに


あの仔が残したものは
カナシミやサミシサじゃないハズなんだから


あの仔が私に残したモノは
楽しい想い出
大切な想い出


それは


春の縁側で、眠気を誘う寝顔だったり
(あの仔が寝ているのを見るとワタシはいつもそばで寝てしまった)

夏の寝苦しい重さだったり
(何で夏なのに私の胸の上で寝てたんだろうね?)

田に干した稲に集まるスズメのバラバラ死体に驚かされた朝だったり
(スズメもネズミも狩るのは良いけど死体は残さないで)

冬の布団をあっためてくれる温もりだったり
(時々、靴下や下着もあっためてもらったね)

トシをとっても妙にふかふかで、ツヤツヤな毛の感触だったり
(特にオナカの白く柔らかい毛に顔をうずめるのが好き)

フニフニ柔らかいけど、ちょっと汚い肉球だったり
(あの仔は臆病なクセに外に出る仔だった)


何より、大好きだったおじいちゃんの忘れ形だった


アナタがもう20歳くらいだって気づいたとき
このまましっぽが二つに別れて
妖怪になっても、ずっと一緒にいられると思った

そんなことはあり得なかったケド
でも、ちょっとホントに思ったんだよ?

大好きだった
6年経った今でも
まだ、泣けるけど
ちょっと寂しいけど
最後の辛そうにカオを歪めて大きく口を開いた表情も
全然、忘れられないけど


ソレら以上のモノを思い出したから
本当に、楽しかったし
アナタが居た時間が私に残ったのは嬉しいコトだから
ちゃんと、思い出したから

「ありがとう」

「また、ね!」




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